はじめに

コロナ禍の中でテレワークが普及し、皆さんが不便を感じたものの中に紙の契約に代表されるハンコの文化があると思います。
企業間の契約書締結は紙を印刷して締結することが主流であり、電子契約はほとんど普及しておりませんでした。コロナ禍を経て電子契約は急速に普及していくのか。その鍵はどういったところにあるのかを考えていきたいと思います。

電子契約のメリット

ご存じの方も多いと思いますが、改めて電子契約のメリットを記載します。

① 契約締結までの時間短縮

印刷・製本・押印・郵送・スキャン（紙の書類のデータ化）など、従来の手間がかかるプロセスが変わります。
オンライン上でわずか数分で契約が完了することも可能であり、ビジネスのスピードが大きく加速します。

② コストカットと節税効果

印紙税法第2条に収入印紙にかかる税額は定められております。
一般的な商品売買なら5万円以上100万円未満で200円の印紙税がかかります。また、「継続的取引の基本となる契約書」に関しては金額の定めによらず一律4,000円
かかりますので、これらが節税できるとなると相当なインパクトがあります。
また、紙に出力して作成した契約書を宅配便などの授受記録が確認できる手段で輸送するか、営業マンが持参するなど運搬に関わるコストが発生しますが、電子契約にすることでこれらのコストもカットすることができます。

③ 電子契約システム導入によるメリット

デジタルデータで契約書を管理する事で、契約締結後の検索・閲覧性が大きく向上します。原本確認のために、倉庫を探し回るようなシーンからも解放されます。

電子契約導入障壁は何か？

弊社が２０２１年１０月に行った取引先企業へのアンケートで電子契約を導入済みと回答があった企業は２１％程度でした。
コロナ禍によるテレワークが普及した当初ではなく、最近おこなったアンケートでこの結果ですので、急速に普及しているとは言い難い状況です。
では導入の障壁となっているものは何かという点ですが、１つは相手先企業の都合が挙げられます。契約ですので相手があって初めて成立するものです。
一部の顧客で紙の契約書が残るのであれば、２重管理になるため、かえって手間がかかるというものです。
もう１つ挙げるとすれば、既存の紙契約書と電子契約をどのように管理するのか方針が定まらず、検討を継続しているというものです。
既存の紙契約書は電子化しておらず、紙の形態のみで保管している会社が多いようです。
三井倉庫ビジネスパートナーズでは電子契約システムを提供しているSMBCクラウドサイン株式会社と提携しており、既存の紙契約書を電子化する作業をお手伝いすることができます。詳しくはこちらをご覧ください。
既存の紙契約書を電子化することで電子契約システムで一元管理することができます。

まとめ

コロナ禍によるテレワークの普及は、我々の働き方を大きく変えるチャンスであります。
出社しなければできないと思っていた仕事は、本当に他の場所ではできない仕事なのか？考えるきっかけになったと思います。ITの活用により、出社しなくてもできる仕事は増えてきています。
我々は、文書管理のスペシャリストとして、お客様の業務効率化をお手伝いをすべく、時代に合わせてサービスを進化させていきます。
電子契約や紙の既存契約書の扱いについて、お困りのことがあれば是非お問合せください。