効率的な文書の電子化の進め方について
2025/04/22

現代のビジネス環境では、ペーパーレス化への移行が求められ、文書の電子化の重要性が増しています。
多くの企業でも電子化は課題となっているのではないでしょうか。
本記事では、文書の電子化を成功させるための効率的な進め方を4つのステップにまとめご紹介します。
Contents
電子化する文書の選定
電子化の第一歩は、対象となる文書を選ぶことです。すべての文書をなんでも電子化しようとすると、管理が煩雑になり膨大な作業とコストが発生してしまいます。
そのため、以下のように一定の基準を設け、重要な書類を優先的に電子化するとスムーズに整理が進むでしょう。
- チームや部門で共有し業務で頻繁に使用する文書
- 紙での検索に時間がかかるが電子化することで検索のスピードが高まる文書
- 電子化するとオフィスから倉庫へ移動し保管することが出来る文書
- 電子化後も原本性を担保できる文書
- 電子化後に廃棄が可能な文書
業務の効率化やコスト削減の観点の他、電子化しやすい文書を基準の一つとするのも良いと考えられます。
文書の形状と量の把握
次に、電子化対象となる文書の形状や量を詳しく調査します。
この作業は文書の種類毎に形状や枚数をリストにしていくといいでしょう。
・形状:単一ページのもの、付箋がついているもの、ホチキス留め、クリアファイル、ファイルボックス、バインダー、大判図面など
・数量:文書の種類ごとの総ページ数やファイル数、箱数を算出
例えば、契約書が数千枚ある場合、1枚ものなのか、ホチキス留めされているのか、クリアファイルに入っているのか、等を調べておく必要があります。
これにより、必要な作業工程や設備が明確になります。
スキャン方法の選択と仕様の決定
スキャナの選定とスキャン方法は、電子化したい文書の状態によって異なります。
以下をポイントとし選定と設定を行うとよいでしょう。
文書の量や電子化のリミットに応じて作業者の決定
・自社にてスキャン作業を行う
・外部の専門業者にスキャン作業を依頼する
文書の形状や特性に応じて適切なスキャナを選定
・単一ページ:ADF(自動原稿送り装置)付きキャナや複合機
・袋綴じ:フラットベッドスキャナ、フェイスアップスキャナ
・図面など大判文書:大判スキャナ
電子化の仕様設定
・解像度(例: 300dpiや600dpi)
・ファイル形式(PDF、TIFFなど)
・色設定(カラー、モノクロなど)
・ファイル名やフォルダ構造のルールの明確化
その他、ファイルのフォルダ体系の設定も重要となります。
フォルダ体系の設定とスキャンの仕様の決定は各部門と十分に打合せを行い、業務に適した設定を行うことが重要です。
作業計画とスケジュールの策定
電子化作業を円滑に進めるためには、現実的なスケジュールの設定が不可欠です。
以下のポイントを考慮して計画を立てましょう。
文書の総量、利用スキャナの台数、作業人員を基に作業期間の決定
(この際、ホッチキス外しやファイル名の設定、ファイル格納作業など付帯作業の時間も考慮する必要があります)
十分な作業スペースの確保
(文書を整理・選別するのに十分なスペースがないと作業効率が低下する可能性がある為、会議室や広めのエリアを準備する必要があります)
またプロジェクトの長期化を防ぐため、文書の電子化は短期間で一気に進めることが重要です。担当者や締切を明確に定め、作業を計画的に進められるようにしましょう。
まとめ
最後に電子化プロジェクトを挫折させないためのポイントを押さえましょう。
・全文書の電子化を目指さず、まずは優先順位をつけスモールスタートとする
・電子化についての社内のルール作りをする
・十分なスペースのある作業環境を準備する
・長期化を防ぎ、集中して取り組む
これらを実行することで、文書電子化のプロセスを効率的かつスムーズに進めることが出来ます。ペーパーレス化への道のりは決して簡単ではありませんが、適切な計画と手順を踏むことで成功に近づけるでしょう。
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