書類の属性
保管と即時廃棄
一般的に企業における書類は、保管が必要な「重要書類(機密書類)」と即時破棄が可能な「一般書類」に分かれます。
書類の種類によって保管方法や廃棄方法も異なります。扱っている書類が一般書類なのか重要書類なのかを判断しておくことはとても重要です。
重要書類 | 契約書や記録文書、機密書類も含む | 保管が必要 |
---|---|---|
一般書類 | 重要書類以外の伝票や打ち合わせ資料やメモなど | 即時破棄が可能 |
一般書類
一般書類は比較的短い期間で活用され、長期保管が不要な書類です。
このような書類は、通常バインダーなどのツールを利用してファイリングされ、個人の机や事務所内キャビネットに同じ書類が複数保管されています。
このような一般書類は基本的に即時破棄をしていきますが、中には保管必要期限を過ぎて処分されないことがあります。このような一時保管しか必要としない書類を外部の書類保管サービスで保管するのは無駄になることが多いです。
適切なルールをもうけて一時保管ファイルを処理することは、外部書類保管サービスを利用する以前に解決しておかなければならないテーマです。
重要書類
どこまでが重要書類かと言うと、実は会社が重要だと判断する書類は全て重要書類となります。
当然ですが、法律で保存期間が決まっている書類や後で述べるバイタルレコードも重要書類に含まれます。しかし企業の書類は単なるメモであっても簡単に外部に出せないものがほとんどです。
そうなると会議の打ち合わせ資料やメモなども重要書類となり一般書類との区別がつかず、オフィスは書類の山になってしまいます。
そこで、即時廃棄が可能な書類を一般書類、一定期間の保管が必要な書類を重要書類というふうに、保管期間という基準で書類を区分することが重要になります。
また、重要書類は秘密度合の観点から機密書類という分類が可能で、特に管理に注意が必要です。
重要書類については別途詳しく見ていきましょう。
バイタルレコード
情報資産の中でも、組織の存続に関わる文書や代替情報が他に求められない文書を特に「バイタルレコード」と呼んでいます。一般的には組織が持つすべての情報の5~7%程度がバイタルレコードに属すると考えられています。
代表的なバイタルレコードには設計図、見取図、品質管理資料等、復旧・代替生産等に必要な文書、統制、法令遵守、説明責任確保のための文書、権利義務確定、債権債務確保のための文書があります。
バイタルレコードと言っても、その範囲も広く、「緊急時に必須のもの」から、「残っていればよいもの」まで混在していたり、災害の観点から見ると、災害の規模、種類や災害発生時からの時間の経過によっても必要とするものが変わってくることもあります。
一律に対応しようとすれば必要以上に手間やコストがかかりることもあるので、専門知識を持っている人に相談する方が良いでしょう。
会計書類と契約書
保管期限を一定のルールで決めておくことができる書類には会計関係帳票があります。これと関連した請求書や領収書類等も保管期限を一定のルールで決めていくことができます。
一方、保管期限が単純なルールで決められないものとして契約書類があります。契約書はその有効期限が明確なものと自動更新で不定期に続いていくものがあります。このような契約書類は他の書類とは区別して管理方法を決めておくとよいでしょう。