エッセンシャル事業者としてのニューノーマル対応
2021/04/08
【テレワーク、やってますか?】
今時代は正に新型のウィルス感染症の発生を境に、様々なシチュエーションで個人の意識改革はもちろん、企業活動においても様々な変革対応が求められています。
・テレワークや時差出勤の推進
・Web会議の導入
・顧客訪問や国内外出張の自粛
・飲食を伴う接待、会合の自粛
・感染予防活動の徹底(手指消毒、マスク着用、入館者検温、ソーシャルディスタンスなど)
上記は一例ですが、副産物的に新たな課題が見えた一年でもありました。
例えばテレワークや時差出勤の推進におけるテレワーク用機器やインフラの増強や契約書押印のための出社、またWeb会議においては会議システム導入、ワイガヤ系のコミュニケーション方法、ファシリテーションスキル向上などが挙げられるのではないでしょうか。
押印の出社については報道でも多く取り上げられ、こういった状況を受け印鑑の代替手段として政府が電子契約を推進※1するなどの潮流も生まれています。
また完全テレワーク就業が可能な企業においてはオフィス環境の要否にも及びました。
その他、最近では転職時に重視したい条件として「年収」に次ぎ2番目が「テレワーク可」という調査結果※2もあり、テレワークが可能な企業のみ掲載する媒体も登場するなど、 感染予防対策のみならず企業の労働力確保という観点でも重要度は増すばかりです。
【オフィス環境の見直し(スペース作り、活用法)】
一方で、医療、インフラ系などの業種を中心とするエッセンシャル事業者として位置付けられた企業においては緊急事態前後で変わらない対応を求められ、予防は勿論、労働力確保のためにもテレワーク以外の魅力的な職場環境の構築が必要です。
ちなみに当社も物流事業の一端として上記に述べたような課題を持っており、ここでは敢えて主に「出社が必要となる事業者」向けに、オフィス環境を再考してみたいと思います。
オフィススペース縮小と並行して、出勤が必要な事業者においては密解消を目的にスペース間隔の確保のため、レイアウト変更やフリーアドレス化、書類整理などを進めた企業もあったのではないでしょうか?実際に、文書保管事業を行う当社でもこの一年で多くの新たな書類管理についてのご相談を頂いております。
大幅なレイアウト変更の場合は勿論ですが、そこまでに至らずとも断捨離をした結果、ちょっとしたスペースが事務所に生まれます。転用方法として最も多いのは休憩所や打合せスペースの構築などですが、折角生まれた空間ですから、福利厚生的な観点で当社事例をご紹介したいと思います。
【置き型社食® オフィスおかん】
当社では従来、社員による互助会制度を設け、年に2回ほど懇親会の開催費用を補助するなどの福利厚生を行っておりましたが、コロナ禍で自粛を余儀なくされました。
その変わりにというわけではありませんが、社長からの「感染リスクを押して出社してくれる社員に報いたい」という要望も受け、福利厚生として検討したのが置き型社食®サービスの「オフィスおかん」です。
(オフィスおかん) https://office.okan.jp/
当社では元々、
・本社の立地(東京湾岸)上、昼食場所(食堂やレストラン)が少ない
・社員がコンビニ食に頼ることが常態化するなど、健康経営面で対応が未着手
・社員数増に伴う備蓄用食料調達コストの増大
といった食にまつわる課題がありましたが、上記の昼食問題や、また最近弁当を持参する社員も多い中で「プラスもう1品」という使い方、はたまた夕食に1品追加などにも対応でき、社員は1品100円で利用できることなどから、社員は勿論ご家族からも好評を頂いております(これは想定外でした)。
また月数回の商品補充があり、日々の在庫は有事の際の備蓄食料としても機能します。
なお言うまでもないですが「美味しい」事も大切な要素の一つです。もしご興味ありましたらサンプル試食などもありますので、是非お問い合わせしてみて下さい。
【スペースを生み出し、色々やってみよう】
上記あくまで一例であり、単純に福利厚生と考えずに元々企業ごとに抱える課題は様々かと思います(例えば長くPCに向かう仕事を中心とする企業ではマッサージチェアの導入など)。
但しいずれにしてもそれなりのスペースが必要であり、また経営目線で見た際にこれらは直接的に収益を生み出さない空間ですから、増床してまで対応するには及び腰になってしまうのではないでしょうか。しかし、オフィス内で長く眠っている重要書類の保管や電子化などで今あるオフィスの面積を変えずにスペースを生み出すという考え方であれば、間接的な投資効果であっても「折角だから何かやってみよう」からスタートできるのではないかと思います。
書類保管場所はその重要度は高いですが、空間としては活用頻度の低いエリアです。こういった角度だけでなく、三井倉庫ビジネスパートナーズではバックオフィス支援など様々なBPOサービスのご提案から「スペースを生み出す」ためのご支援、ご提案可能です。詳しくは当社HPの事業内容をご覧下さいませ。
https://www.mbp-co.net/service
【最後に】
情報媒体はこれまで、寄り合い→かわら版→新聞→ラジオ→TV→インターネットへのように時代の変遷により進化を遂げてきました。一方で現在でも全ての媒体が形を変えながら残っているように、エッセンシャル事業がある限りオフィス需要についても同じ事が言えるのではないでしょうか。
大事な事は、今我々がいる現在はまさしく「新たな標準」の出発点である事だと考えます。この時代に敢えてですが、オフィスに通勤を単純に「悪」と考えるのではなく付加価値に着眼してみると、思わぬチャンスが生まれるかもしれません。
この記事を10年後見た時に時代がどうなっているか?楽しみですね。
※1 参考:内閣府HP 調達情報「電子契約の推進について」
※2 参考:コロナ禍の転職意識調査 https://www.jmsc.co.jp/corporate/recruit/129/