文書保存とSDGs 【その1―SDGsとは】

2022/03/03

SDGsという言葉をいたるところで聞くようになりましたね。これをご覧の方は大体の言葉の意味はご存じだと思いますし、詳しく理解している人も多くいると思います。
これから2回に分けて「文書保存とSDGs」と題して、SDGsの詳しい解説と、SDGsという視点から文書保存に焦点をあてて記載していきます。

SDGsとは?

ネット上ではいたるところでSDGsの解説を見つけることができます。内容は同じになるかもしれませんが、一度、おさらいという形でご覧ください。

画像

そもそもSDGsって何?

SDGsとは「Sustainable Development Goals(サスティナブル ディベロップメント ゴールズ)」の略称で、日本語にすると「持続可能な開発目標」ということになります。

 

SDGsは、2000年に国連ミレニアムサミットで採択されたMDGs(ミレニアム開発目標)の発展形として位置づけられます。2015年の9月25日-27日、ニューヨーク国連本部において、「国連持続可能な開発サミット」が開催され、150を超える加盟国首脳の参加のもと、その成果文書として、「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000101402.pdf

 

MDGsは途上国の開発問題が中心で、先進国はそれを援助する側という位置付けでしたが、SDGsは、開発側面だけでなく経済・社会・環境の3側面すべてに対応し、先進国にも共通の課題として設定されました。

SDGsの目標とターゲット

画像

SDGsには17の目標と169のターゲットが設定されています。そして2021年の状況を国際連合広報センターが発表しています。

 

まず、それぞれの目標について簡単に説明します。また、わかりやすくするために国連の正式なものではありませんが、17の目標をあえて3つのグループに分けてみました。

 

【グループ1】

画像

1から6までは、どちらかというと発展途上国や貧しい国に対して、また弱い立場の人に対して先進国がどのような積極的にサポートをしていくという内容になっています。

 

【グループ2】

画像

7から12までは先進国を含めてなすべき目標が多く含まれています。さらに国としての対応のみならず、企業が目標としやすい項目になっているので、より広範囲に活動が行われることを期待しています。

 

【グループ3】

画像

13から15までは世界的に変動している自然環境についての目標となっています。ご存じのとおり、気候の温暖化による環境の変化は何度も警鐘がされています。例えば、車の排ガス規制から電気自動車への移行などは、かなり具体的に対策がなされ始めました。

 

16から17は目標達成のための一般的な内容となっています。
それまでのMDGsでの目標はSDGsの1~6までに包含され、新たな目標が追加されました。

SDGsの目標:世界での進捗はどうなっているのか

SDGsの目標が設定されてから2022年の今年で7年目になります。2030年までの目標ですから、ほぼ半分の期間が経過したことになります。これらの目標は実際に進捗しているのでしょうか。
国際連合広報センターと公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)が2020年以降に発表した資料があります。そこから抜粋した内容をお伝えしていきます。

【グループ1について】

新型コロナのパンデミックの発生が進捗に大きく影響してしまいました。
「貧困をなくそう」、「飢餓をゼロに」、「すべての人に健康と福祉を」、「質の高い教育を皆に」という目標について、2020年は悪化に転じています。脱コロナ後の活動を積極的に行うように提言しています。

 

「ジェンダー平等を達成しよう」については認識の高まりはあるものの、数値的な進展は見られません。

 

「安全な水とトイレを世界中に」は進展が遅れています。世界の内、129ヵ国は管理された水供給のめどすら立てられていません。

【グループ2について】

グループ2の目標は日本において最も身近に感じる目標です。このグループの目標は新型コロナの影響がありますが、一方で進捗も見られました。進捗しつつあるのはクリーンな再生エネルギー分野、中高度の先端技術の製品開発、つくる責任と使う責任の部分でリサイクルが少しずつ増加しています。しかし、国家間の不平等については、ワクチンなどの接種率が国によって大きな差ができてしまいました。WHOがワクチンの配分について国家間に格差があることに警鐘をならしたのは良い例といえます。

【グループ3について】

北極圏にある氷の減少や氷河の消滅などが報告されていますが、ご存じの通り気候温暖化への対策に関する情報や投資は急激に増加しています。例えば排ガス削減のために電気自動車の開発の投資が増えています。
森林保護や絶滅危惧種に対する保護政策もある程度進捗しています。

 

一方、新型コロナの影響により、大きく出遅れた分野や後退した目標が多くあります。さらに、米中の対立、ウクライナ情勢など複雑な国際関係により目標達成が更に困難になることが危惧されています。

SDGsに対する日本企業の取り組みは

SDGsに対する日本企業の取り組みはどのようになっているのでしょう。
公益残団法人地球環境戦略研究機関(IGES)が、その研究テーマの一つとしてSDGsに基づいた日本企業の取り組みを調査しています。

SDGsの大手企業の認知度

(IGES:コロナ禍を克服するSDGsとビジネス~日本における企業・団体の取組現場から~)

画像

このアンケート結果によると、経営陣の認知度は2016年が3割未満だったのが着実に向上して、2020年には85%にまで認知されています。中間管理職も4割強まで認知度が上昇しました。
この調査は大手企業を中心に行われているので比較的高い数字になっていますが、関連会社やステークホルダーはまだまだ低い状況です。

SDGsの中の優先課題の現状

(IGES:コロナ禍を克服するSDGsとビジネス~日本における企業・団体の取組現場から~)

画像

大手企業の中で優先順位の高い項目は、目標8:働きがいも経済成長も,目標12:作る責任、使う責任,目標13:気候変動に具体的な対策を(緑の網掛けの部分)、となっています。
変化が大きい目標は目標9の産業と技術革新の基盤をつくる,目標11の住み続けられる街つくり,目標17のパートナーシップで目標を達成しようです。
日本の企業にとって重要なもの、もしくは取り組みやすいものから始めていることが良くわかります。

身近にあるSDGsへの対応

2020年7月スーパーなどで、無料で配られていたレジ袋が有料化されました。これはSDGsの目標に対する活動に密着しています。日本に住んでいる人々が知らずにSDGsに貢献しているのです。
レジ袋が有料化されてからその製造量はどのような変化があったのでしょう。2019年は20万トンだったのが、2021年には10万トンとなっていて、なんと半減したのです。(日本経済総合研究センター「包装資材シェア辞典」)

 

ではこの結果はSDGsのどの目標に貢献しているのでしょう。
多くのメディアでも取り上げられていましたが、レジ袋などのプラスチック製品は捨てられると土などには戻らないので、半永久的に残ってしまい環境の汚染につながっています。海岸に多くのプラスチック製品や汚れたレジ袋が漂着している光景もメディアでしきりに流されました。つまり、目標14の「海の豊かさを守ろう」につながっています。

 

また、ごみとしてレジ袋は焼却されますが、これが削減できることで二酸化炭素の削減にもつながる可能性もあり、これは目標13の「気候変動に具体的な対策を」につながっています。
さらに、プラスチックの使用が減少しすれば、石油の使用量が削減できるので、目標7の「エネルギーを皆に、そしてクリーンに」にもつながっていくかもしれません。

 

さまざまな企業もSDGsに対する取り組みを始めています。ここではそのすべてを取り上げることはできませんが、活動をいろいろと紹介するサイトが多くあります。ご興味ある方は探してみてください。

まとめ

SDGsとは何か、そしてSDGsの現状を簡単に紹介してきました。重要なのはSDGsが単にはやり言葉としてとらえられるのではなく、国や企業が自然体で取り組めるようにすることです。結果として企業活動や個人の行動が自然にSDGsにつながっているという形になることが重要なのです。

 

次回は文書保存がどのようにSDGsに貢献するのかについて説明していきます。

 

(出典)
SDGs 日本企業調査レポート2020の結果説明(IGES)
https://www.iges.or.jp/jp/pub/sdgsbizreport2021summary/ja

 

コロナ禍を克服するSDGsとビジネス~日本における企業・団体の取組み現場から~(IGES)
https://www.iges.or.jp/jp/pub/sdgs-and-business-covid-jp/ja

 

SDG報告2021(国連広報センター)
https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/sdgs_report/

この記事は2022年3月3日時点の記事です。

書類・文書の保管サービス‐スマート書庫

保管倉庫は、三井倉庫ビジネスパートナーズ(MBP)が選定した24時間365日セキュリティ完備の書類保管専用倉庫です。重要書類、機密文書を安全に保管するための漏洩管理も万全。本格的な書類保管専用倉庫をご利用いただけます。

関連記事

三井倉庫のスマート書庫 すましょ

本サイト「すましょの鍵」における情報提供は三井倉庫ビジネスパートナーズによって提供されています。

もう今までの書類や文書の整理とはおさらば。ビジネスを加速させる専効率的な書類管理などオフィスにおける書類や文書の保管方法など、あらゆる観点で記事を更新しております。三井倉庫ビジネスパートナーズでは「スマート書庫」というサービスをご提供しており、1箱からでも預入れができる文書保管サービスとなっております。事業規模にかかわらず気軽にご利用いただけます。個人事業主の方もOKです。保管料は1箱あたり100円。初回預入費用は1,000円。シンプルな料金体系で、大変ご好評をいただいています。あるべき文書管理体制の構築に向けて、お客様のご事情に合わせた適切な文書管理形態ならびに文書管理プロセスをご提案いたします。

2020 MITSUI-SOKO BUSINESS PARTNERS CO.,LTD.ALL Rights Reserved.