文書の「保管場所」は利用頻度で決める!オフィスを最適化する書類管理
2025/12/01

あなたの会社のオフィススペース、その何割かを、「もう何年も見ていない書類」のために使っていませんか?
企業にとって、増え続ける書類はオフィスのスペースとコストを圧迫する要因の一つです。
とはいえ、「オフィス以外にどこに書類を置いたらいいの?」「そもそも捨てていいのかわからないし…」といった悩みから、なかなか整理が進まないのが現実ではないでしょうか 。
そこで、今日はシンプルな整理の原則を確認しましょう。
オフィスに置いておくべき書類とは、「いま、業務に活用されているもの」という原則です。
Contents
書類管理のスタート:まず「廃棄」を宣言し、実行する
書類整理が滞るあるあるな原因は、「いつまで取っておけばいいか分からない」という不安です。
そこで、文書管理を始めるにあたって、まず「廃棄すること」から考えてみませんか?
【廃棄する基準はシンプルです】
まず、自社の文書管理規定で定めた保存期間に基づき、保管義務が継続しているかを確認しましょう。
保管期間が満了し、廃棄が決定した文書は、情報漏洩リスクを避けるため、速やかに処分することを推奨しています。
保存期間が満了した文書を適切に廃棄することで、本当に「残すべき文書」だけがオフィスに残ります。
とはいえ、廃棄しなくても何とかなるし…となり、結局は誰かに「今すぐやりましょう!」と言われないと動き出せないのが私たち人間です。
だからこそ、今日このコラムを読み終えたら、ハッキリと号令をかけちゃいましょう。
「残す書類」を「利用頻度」で二分類する
廃棄対象外となった「残す書類」については、業務での利用頻度に応じて分類し、保管場所を決定します。
これが、文書の「存在場所」を決める、重要な基準の一つです。
アクティブ文書(オフィス内):日々の業務で頻繁に参照・活用する文書(例:進行中の契約書など)です。
これらは業務が滞らないよう、すぐにアクセスできるオフィスに保管するのがベストです。
非アクティブ文書(オフィス外):保存期間を超過していないものの、日常の業務で参照する頻度が低い書類(例:数年前の経理書類など)です。
これらの文書は、利用頻度が低いため、オフィス内に置いておく必要はないと考えられます。
つまり、手元にはこれがないと業務が滞ってしまうというものを置いているだけでいいんです。
「念のため」や「このファイル1冊くらい…」という気持ちで書類をオフィスに置き続けると、塵積って山となるように、気が付けばキャビネットがパンパンになってしまいます。
「使わない紙」を外に出して得する2つの実利
オフィスが書類キャビネットであふれてしまうのは、高額なオフィス賃料の無駄遣いと書類を探す時間の無駄に繋がります。
使わない書類をオフィスから出すことは、スペースの有効活用と、書類を探す時間の削減というメリットを生み出します。
スペースが広くなり、固定費の無駄がなくなる
業務で使わない書類を外部に出すことで、高額なオフィス賃料という固定費の無駄遣いを解消できます。
空いたスペースを社員のための場所に有効活用しましょう 。
探す時間が激減、無駄時間の解消
オフィス内の書類が減れば、必要な文書に集中できる環境が整います。
書類が減るほど、必要な書類を探す時間を劇的に短縮できます。
【今日からできる】書類管理の見直しステップ
書類管理の第一歩として、まずは以下の3つのステップから始めてみませんか?
ステップ1:廃棄対象文書の選別と処分
会社の文書管理規程に基づき、保存期間が満了した文書は、情報漏洩リスクを避けるために速やかに廃棄します。
ステップ2:二分類のルールを明確化
「2年以上参照していない文書は非アクティブ文書としてオフィス外へ移管する」といった具体的なルールを設けます。
ステップ3:外部保管サービスの検討
非アクティブ文書は、低コストで安全に保管できる専用の倉庫へ保管します。
特に、情報セキュリティ認証(ISMSなど)を取得し、デジタル化(DX)への対応も視野に入れたサービスを検討することで、将来的な業務効率化に繋がります。
まとめ:書類保管の意識改革が未来のオフィスを作る
書類保管・文書管理の成功は、「なくても困らない書類」と「業務上で必要な書類」を明確に分け、「なくても困らない書類」を安全な専用外部倉庫へ移すという意識改革から始まります
書類管理は、もはや総務部門だけのタスクではありません。
経営資源としてのスペースを最大限に活かすための戦略的な取り組みなのです。
頭では分かっていてもなかなか動けないのが私たち人間ですが、今がまさに意識を変えるタイミングです。
まずは、いらない書類を「廃棄すること」を呼びかけ、業務効率改善の確実な第一歩を踏み出しましょう。
