段ボールについて(前編)
2023/08/10

皆さまが身近に使用している段ボール。
以前、文書保管にあたりどのような箱が適しているかというお話を掲載いたしましたが、
今回は文書保存箱としてよく使用される段ボール箱について、前編・後編の2回に分けてお話をしたいと思います。
前編では段ボール箱とは何か、段ボール箱を選ぶときの目安についてお話しをします。
段ボール箱って何?
段ボール箱とは、一般的に”段ボールシート”を素材として造られた箱を指します。
では”段ボールシート”とは何か。
実はこの”段ボールシート”こそ、皆さまが段ボールと呼んでいるものになり、
「波形に成形した中しんの片面又は両面にライナを貼り合せたもの」と定義されております。
図にすると下記のように4種類あり、一般的に皆さまがよく目にするのは左から2番目の両面段ボールになるかと思います。
では段ボール箱を選ぶときは何に気を付ければよいのでしょうか
段ボール箱を選ぶ目安
書類保管においては保管方法や保管年数によって段ボールの強度を考える必要性がでてきたり、
書類の大きさによって段ボール箱の大きさを考える必要性もでてきます。
大きさに関しては、書類の大きさを測り、それを何冊収納するかを考え、それに合わせて収納する段ボール箱を用意すればよいので苦戦することはないと思います。
では強度はどうでしょうか。
段ボール箱を販売するサイトを見ると強度に関して下記のような表が掲示されていることがあるかと思います。
上記表の内容に関して丁寧に説明をしてくれてるサイトもありますが、大体のサイトは「このような物を保管するのに適しています」という紹介だけをしているところが多いのではないでしょうか。
実はこの紹介文、間違ってはいないのですが一定の保管状況しか考慮していない可能性があります。
例えば、弊社がお客さまから書類の入った段ボール箱をお預りした際にものすごく厚みが薄い段ボール箱をお渡しされることがあります。
そういう場合、お客様に弊社で販売している段ボール箱に入れ替えをさせて頂けないか、とお願いすることがございます。
なぜかというと、弊社では段ボール箱を4段くらいに重ねて保管しているため、厚みが薄い箱ですと、どうしても下段になるほど潰れる可能性が高くなるからです。
ではお客様が上記のような販売サイトで購入した段ボール箱はどういう保管状況を前提としていたのでしょうか。
これに関して段ボール箱を製造している業者さんにお話しを聞いたところ、上記のような販売サイトでは、箱を重ねない、もしくは重ねるとしても2段くらいで棚に保管する状況を前提としているのではないかという事でした。
このように保管状況や保管年数によって段ボール箱の強度を選択することはとても大切なことですが、
普段から段ボールに関わっていない方にとって強度についてそこまで詳しくなる必要がないことも事実なので、今回ここではお話しすることは参考程度、もしくは豆知識的な位置づけで読んで頂ければと思います。
今回前編では段ボール箱とは何か、段ボール箱を選ぶときの目安についてお話しをさせて頂きました。次回後編では、段ボール箱の強度の目安、強度を追求した時の意外な盲点についてお話しをしたいと思います。
(次回、段ボールについて(後編)に続く)