「保管」と「保存」の違い
2020/10/16
これを読んでいただいている皆様は国会図書館に行ったことはありますか?
国会図書館(東京本館)は、東京の千代田区永田町にあり、ここには日本で発行されているすべての本があります。(もちろん週刊少年ジャンプもあります)
これは「国立国会図書館法」に定める納本制度に基づき、発行者には国会図書館に本を収める義務があるからです。
今では、紙の本だけでなく、インターネット資料、オンライン資料も対象となっています。
また、国会図書館では所蔵資料のデジタル化も進めており、これまでに国会図書館の蔵書244万点が完了しています。
なぜ、いきなり国会図書館の話題をしたかといいますと、当社はこの国会図書館の資料のデジタル化作業を何度も受注していることもあり、ちょっと宣伝したくなったからです。
この「すましょの鍵」コーナーには適さない内容かもしれませんが、ちょっと気分転換ということで、読んでいただけると幸いです。
ちなみにこの国会図書館略称では英語表記の頭文字を集めてNDLといいます。(National Diet Library)
永田町の東京本館(本館/新館)、京都にある関西館、上野にある国際子ども図書館が主たる施設となります。
国会図書館の役割として、大きく以下の3つがあります。(ホームページより抜粋)
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① 国会活動の補佐
② 資料・情報の収集/保存
③ 情報資源の利用提供
私なりにこの3つの役割を簡単に説明します。
【国会活動の補佐】
国会議員からの調査依頼により、所蔵資料、情報をもとに依頼内容に関する調査を行っています。ここで調査した内容が国会質問や答弁等をする国会議員をサポートしています。
また、過去の国会会議録の検索システムなども構築し、インターネットで公開しています。
【資料・情報の収集/保存】
冒頭に述べた資料の収集と収集した資料の永年保存を行っています。海外で発行された資料を購入することによって収集することもあります。
古典籍資料といって、明治期以前の資料なども所蔵しており、中には重要文化財指定されている大変貴重な資料も存在します。
新聞も毎日各紙分のものがあります。(タブロイドの夕刊紙もあります)
これらの資料保存スペースとして東京本館には本館書庫、新館書庫と地上、地下何階にもわたる温湿度管理された広い書庫を有しています。
【情報資源の利用提供】
今はコロナ禍での措置で予約制(抽選)となっていますが、基本的には訪問して利用者登録さえすれば、誰でも図書館を利用することが可能です。
コロナ前は、たくさんの人が閲覧に訪れているのを目にしていました。
また、「国会図書館デジタルコレクション」というサービスがあり、デジタル化された資料等を館内ネットワークで閲覧することが可能です。著作権処理が済んだ資料はインターネット公開もされています。
*当社は、この資料のデジタル化のお手伝いをさせていただいています。
以上、あながち間違いではないと思うのですが、詳細を確認されたい方はお手数ですが、国会図書館のホームページを訪問してみてください。
当社は企業が保有する文書を「保管する」ということを主たる生業としていますが、国会図書館は刊行物やWEBページといった後世に残すべき文化情報を「保存する」という似て非なる情報管理を行う機関であり、職員の方とお話しすると、資料の取扱いに関する考え方が当社の文書保管とは、まったく異なるということがよくわかります。
そんな国会図書館にまだ行かれたことない方は、ぜひ一度行ってみてください。
企業の方も、調べ物でたくさん利用されていますよ。
あと「保管」と「保存」の意味の違いについてはググってみてください。
もう5分くらいは気分転換できると思います。
当社では文書の保管のみならず、電子化や電子化文書の閲覧システムなどの業務支援のソリューションを提案することができます。